「自衛隊の場合、子供が生まれると特別な手続きが必要なのかな?」
「手当や扶養制度があるって本当?」
「自衛隊だからこそ、気をつけることってある?」
そう思っている自衛官妻・嫁の皆さん。
結婚して、お子さんが生まれることになったら、生まれる前にも、生まれてからも、するべきことはたくさんあります!
自衛官特有の事情も含めて、自分の経験(私は自衛官妻をしています)や周囲の友達のことも思い返してみました。
いやぁ、いろいろあったなぁ…もちろん、今と制度が異なることもたくさんありますが。
困ったときには「プロが揃っている総括班(一般企業における総務部・総務担当)やさらにその上の部署」を頼りましょうね。
自衛官、こういう時には使えるようでいて案外使えないものです。
さて、それではさっそくですが「自衛官の妻が妊娠・出産・育児の際に考えるべきこと、やっておく手続き」等をご紹介していきます!
制度上の手続きから、自衛官だからこそ考えるべきことまで…色々とまとめてみました!
自衛隊の嫁が妊娠したら考えるべきこと
自衛官は転勤族です。
妊娠が判った時点で、まず出産をどうするかを二人で考えなければなりません。
旦那の任地(勤め先)が妻の地元である場合には最寄りの産婦人科で出産し、産後は実家で静養することもできますが。
もし、勤務地が実家から遠方であった場合には、さまざまな対策を考える必要があります。
里帰りするかorしないか
まず、考えるのは「里帰りするか、否か」です。
自宅最寄りでの出産も、里帰りしての出産も、産婦人科・産院での出産は早めに予約を取らなければなりません。
里帰りするのであれば、入院と出産を予約して、いつごろから実家に戻って準備すればよいのか、などさまざまな事柄を夫と詰めておく必要があります。
旦那側の実家との調整
さらに、夫側の実家が口出ししてくる場合もあります。
自衛隊に限ったことではないですが、「官舎に手伝いに行くから(妻側実家に)里帰りする必要はない」とか「ウチ(夫側実家)に里帰りして産めばいい」とか、孫フィーバーによって暴走気味になる姑さん(夫親)は一定の割合で存在します。
そうした場合、夫の調整能力が試されますが、産むのは妻であり、そこにストレス・負荷をかけるような状況を作らせてはいけません。
段取り良く進めるためにも、双方の実家側ともきちんと話し合って、もっとも安全で現実的な方法を選択していきましょう。
2人目以降の出産なら…
ただし第二子以降の出産で、上の子の学校や幼稚園がある場合には、自宅(官舎)最寄りの産婦人科で産んで、出産後にそれぞれの親たちに手伝いに来てもらう、というのも一案ではあります。
そうした時期の為にも、双方の実家との関係性を見極めておきましょう。
自衛隊の出産ジンクス
パイロットジンクス
ことに、パイロットの場合。
「結婚と出産の前後に事故が起こる可能性が跳ね上がるから気を付けろ」というジンクスがあります。
それは、仕事以外にやることが増えて忙しくなったり、生活パターンが激変することを心配して注意喚起している、ということですが。
実際に、お子さんが生まれてまだ間もないころに事故で殉職しているケースも知っています。
当事者はもちろんですが。
周囲の同業者がそれとなく様子を見てお互いに相談に乗ったり、手伝ったりして、その負担を減らすべく心配りをすることが求められます。
海上自衛官ジンクス
ちなみに海上自衛官の「艦乗り」の場合、「長期出航→休暇で自宅に帰る期間が同じ」という環境になりますので。
「赤ちゃんの出産時期がみんなかぶる」というジンクスがありますよ。
船内に妊娠報告が届く時期も同じなので「お前のところもおめでたか!」とみんなでお祝いするそうです♪
自衛官妻の出産 手続きは段取りと準備が肝心
子供が生まれると、書類関係の手続きはとても大変です。
出生届など役所に直接届け出するものと、職場に書類を提出して処理してもらう事が山のように発生しますので、生まれる前に必要な書類や締め切りをチェックできるようにリストを作りましょう。
一般的な役所の手続きは妻でも調べられますが(自治体の公式HPなどでも必要な事柄と処理のフローが提示されています)、職場(自衛隊)側で必要な事柄は、夫に調べてきてもらわなければなりません。
出生届を出した後に、戸籍謄本や住民票などを取得して健康保険や扶養、児童手当などの手続きも必要になります。
本籍が遠方になる場合には書類の取り寄せに時間がかかったりする場合もありますので、必要書類は部数に余裕をもって作成&取り寄せしておきましょう。
こうした手続きや処理、制度に関しては時期によって方法や名前が変わったりもします。
夫に頼んで、きちんと当該部署(総括班)で最新の処理を聞いてきてもらうことが大切です。
口コミや思い込みで取り掛かろうとすると既に廃止になった制度や、名前が変わっていたり、自治体特有の事情があったり、必要書類が違ったなど、二度手間三度手間になることもありますのでご注意を!
自衛官は赤ちゃんが生まれたら生命保険に入るべき!
自衛官と生命保険は切っても切れない縁があります。
過剰なほどにセールスをかけてくる外交員もいますし、「もし訓練や災害、事故で本人に何かあったら…」と心配して親が多すぎるほどの保険金を払っていた、と言うケースもありました。
しかし、実際子供が生まれたら、その子供の人生に責任を負うだけの保険には加入しておかなければなりません。
あくまで私自身の考えではありますが・・・自分の年齢や、階級・号俸、これからの仕事の見通しで収入がどのくらい伸びるかなどを数値化し、子供の学齢、進学時のシミュレーションを行って、それに見合うだけの生命保険や医療保険に入ることはほぼ義務と言ってもよいでしょう。
夫が現在入っている保険、妻が入っている保険なども整理し、一本化して保険料を節約できるかなど、スリム化を図ったり、医療保険でカバーできる範囲や口数をどの程度増やしておくべきか、など、きちんと整理してここから先の展望を考えて置くことをお勧めします。
保険の相談窓口や銀行などのファイナンシャルプランナーに見てもらって、セカンドオピニオン、サードオピニオンも取ったうえで、夫婦で相談して「これがウチの現状のベスト!」と思えるものを考えていきましょう。
もちろん、保険料の支払いは年払い一択、自衛隊の共済の窓口を通して加入すれば若干保険料が安くなる制度もありますので、そうした部分のチェックも忘れずに!
ただし、生活を圧迫するほどの保険料をかける必要はありませんので、自分たちの身の丈に合ったプランを選択しましょう。
自衛官が子供が生まれたら考えるべきことまとめ
子供が生まれたら、夫婦それぞれの責任は少しずつ重くなります。
しかし、楽しいことも沢山ありますよ。
訓練・出張・災害派遣、そして単身赴任など。
家を空けがちな自衛官のお父さんの存在をきちんと子供に伝えて家族の絆を保つのはお母さんの大切な仕事です。
とはいえ、特別なことではありません。
自衛官のご家庭では皆が普通に行っていることです。
子供が自衛隊のお仕事を理解できる年齢になったら、きちんとそういうお話をしてあげてくださいね。
そうしていくことで、働く父親を、子供たちはそれぞれの年齢相応にリスペクトできるようになりますよ。