「航空自衛官ってパイロットだし、かっこいい。結婚したいなぁ…。」
そんな風に思っているそこのあなた。
実は私「航空自衛官と結婚している自衛官妻」なのですが、航空自衛官と結婚すると「良いこと、悪いこと」それぞれありますよ。
決して「良いことだけ」ではないんです。
航空自衛官って響きだけならカッコいいけど、妻になると「意外にキツイこと、大変なこと」も多いんです。
そうですね、例えば…
航空自衛隊の部隊があるのは、おおむね都市部から離れた不便なところが多いです。
なぜなら、航空機の部隊を擁した基地には大きな滑走路が必須であり、レーダーサイトは山のてっぺんや離島など、人が住んでいないようなところが適しているから。
そして、自衛官は「何かあれば短時間で出勤して有事に備えなければならない」という職業です。
基地に隣接、もしくは数キロのところに官舎があり、そこから通勤する…となれば、家族もそこで暮らすことになるのです。
と、それではこれからさらに「航空自衛官と結婚したらどんな生活を送ることになるのか」じっくりと見ていきましょう!
航空自衛官と結婚するメリットは?
日本を裏から支えるお仕事を応援できる!?
航空自衛隊は陸・海・空の中ではレアな存在です。
国防・災害派遣などのために飛行機を飛ばすことを目的に作られているので、仕事も面白いことをしている人がたくさんいます。
パイロットや整備員を中心に、スペシャリストが多いです。
中には「ミサイルやレーダーといったものに特化した技術や知識を持った人」たちもいます。
彼らはその仕事に誇りと矜持を持っています。
一般的ではない仕事が多いのでなかなか表に出ませんが、彼らのそういう一つひとつの仕事が「日本を裏側から支えているのだ」という意識を、家族も自然と持つようになります。
彼らを、さらに支えるのは妻の仕事なのかもしれません。
その矜持を共有できる、というのも嬉しいことです。
色々な場所に行ける
また、航空自衛隊は「日本全国を転勤で動きます」が、そんなことでもない限りご縁のなかった土地で数年間暮らすというのは稀有な経験になるでしょう。
中には沖縄と北海道の両方を経験している人もいます。
日本のなかでもカルチャーギャップを感じることが沢山あって刺激を受けますよ。
友達が増える
また、一つの官舎でご一緒した人たちが転勤で散り散りになっても、今はSNSでつながり続けることも容易になりましたし、“地元”の友達ができるとさらにネットワークが広がります。
友達が増えると、暮らしが豊かになりますね。
また、違う任地で思いがけず再会する人もいます。
そういうお付き合いを大切にしていくと、新しい任地に行ったときにも自然に手を差し伸べてくれる人が現れて、助けてくれますよ。
そんな経験をしたら、「次には誰かを助ける」、そんな風につながりが続いて増えていきます。
気候風土も行く先々で違って「日本は狭いけど細長い」ということを実感できるはずです。
そんな暮らしを続けて、その中で一番気に入った土地に定年後に住む、という選択をした人も沢山います。
転勤が多いってデメリットと捉えがちですけど、逆にメリットですよ。
色々な人生経験ができますからね♪
航空自衛官と結婚 デメリットは?
転勤先がほぼ田舎
航空自衛官の嫁の場合、夫になる人の職種や勤務地によってその生活ががらりと変わります。
まず、その覚悟がなければ航空自衛隊の自衛官とは付き合えません。
結婚前も遠距離恋愛になることが多いのです。
前述のとおり、飛行場がある場所は田舎が多く、さらにレーダーサイトに至っては「さらに山の上や離島」などが多く、当然家族も帯同しての転属では「不便なところで暮らす」ことになるのです。
都市部での勤務はレア中のレア。
防衛省や入間基地など、関東の便利な場所で働く航空自衛官はほんの一握り。
なので、「どこに行ったとしても逞しく日々を楽しめる人」でなければ、自衛官嫁は務まりません。
車の免許は必須!
なので、車の免許は必須です。
北海道など、イオンまで車で片道30分という買い物が日常です。
ネットを駆使することでカバーできることも増えていますが、不便を覚悟する必要は常にあります。
子供が生まれるとさらに大変!?
これが、さらに結婚して子供が生まれると、病院や教育など「その不自由さをどう乗り切っていくか」ということも妻の腕の見せどころになってきます。
なので、子供が小さい頃には家族そろって転勤していた人も、子供の進学を考えるころになると単身赴任が増えてきます。
高校~大学受験を見越して「それぞれの実家のエリアや、首都圏に勤務した時に住まいを購入して、夫のみが赴任先に行く」というのも仕方ない選択です。
定年まで家族で一緒に転勤して動いたケースでは「子供が中学と高校で転校を経験し、大学受験で大変な苦労をした」のを間近に見ています。
そういう部分をどう捉えて、どう決断していくかは家族ごとに異なりますが、いつも「その時、最優先に考えるべきなのは何か?」という夫婦の意識のすり合わせがとても大切になっていくのです。
陸上自衛官なら街中への勤務地も多いけど、航空自衛官になると「不便な田舎ばかり」で生活することになりますよ。
それが楽しめる人じゃないと、厳しいかもです。
航空自衛官との結婚生活って?どんな暮らしが待ってる?
職種によって生活は大きく変わる?
航空自衛官との結婚生活ですが、意外と「普通」だと考えていますが、これもまた職種によって大きく変わります。
職場によっては「会社員のように朝出勤して、夕方~深夜に帰宅する」というパターン。
もしくは「三交代制や、時々当直が入る」という職場もあります。
官舎に住んでいると「深夜早朝に非常呼集がかかって飛び出していく」というケースもありますが、北海道や東北~北陸の豪雪地帯では早朝の「雪かき呼集」もあります。
駐車場から車を出せるように、一斉に除雪するのです。
最初は官舎の部屋にある緊急用のブザーで5時頃に一斉にたたき起こされるので、驚きましたが、慣れてくればどうということはありません。
月単位で旦那が帰ってこないことも…
しかし、夫たちは、事故や災害などのトラブルが起こると「解決するまで数か月単位で全く帰ってこない」ということもあり得ます。
また、突然“行方不明”になる人もいます。
家族に内容を伝えられない仕事をしている場合もあるからです。
携帯電話も持ち込めない職場があるので、メールやSNSで連絡していても既読がつかなかったり、見てもレスを付ける時間すらない場合もあります。
そういうことに対して「家族がないがしろにされている」と思ったら、とてもやっていられないです。
なので、夫が不在にしている間にはそれを逆手にとって、子供がいない間には勉強や仕事に邁進して自分をブラッシュアップしたり。
子供がいる場合にはその時にしかできないことを一緒に探してやってみる、というのも良いかもしれません。
簡単な英語ができるとポイントアップ!?
それから、日常会話程度の英語ができるとポイントが高いです。
意外と知られていませんが、航空自衛隊から「米軍に連絡幹部として本土やハワイなどに派遣されている」ケースもあり、さらに「駐在武官として全世界の在外公館に赴任している人」たちもいるからです。
基本、こうした場合の転勤には「家族(妻)が帯同を義務付けられる」ので、苦手などとは言っていられないのです。
みんながみんな海外勤務になるとは限りませんが、「可能性の1つ」と考えて今のうちから英語を勉強しておくと良いかもですね。
航空自衛官と婚活したいあなたへ
「こんなに大変なら航空自衛官と結婚するなんて無理!」
そう思うかもですが、いずれのケースも「経験を重ねるにつれてどんどん妻が逞しくなる、もしくはならざるを得ない」というもの。
自衛官は、何か起こったら目の前からいなくなります。
有事に際しては「家族より優先するものの方が圧倒的に大きい」のです。
そういう時に「家のことは心配すんな!」と笑って送り出せる、それだけの度量と強さが常に求められる___自衛官の嫁とは、そういう意味でスペシャリストなのかもしれません。
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