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幹部自衛官との結婚生活は幸せ?大変?現役妻が「現実」を暴露

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防衛大を卒業後、航空自衛隊で操縦士をしている夫と結婚して20年が過ぎました。

それだけ長い間自衛官の嫁をやっている今なら…「結婚するときに大先輩の奥様方が耳元で囁いてくださった注意・警告、その他諸々の意味」がよく解ります。

ふとした瞬間に「結婚して良かった」と思えるようなこともあれば、「ウソでしょー?!」と、ちょっと信じてもらえないような本当に大変なこともあります。

 

今回はそんな私が「幹部自衛官の夫とのリアルな結婚生活」を紹介していきます。

 

「幹部自衛官と婚活したい!」「幹部候補生や防衛大学出身の自衛官と恋活したいor彼氏がいる」という女性の皆さん、ぜひ参考にしてくださいね。

一見、羨ましがられる幹部自衛官の嫁。だけど実際は、大変なことも多いんです。

 

幹部自衛官との結婚生活はどんな感じ?

幹部自衛官らは「全国各地に点在する基地の実働部隊や司令部、航空幕僚監部」などの勤務を2~3年のローテーションで回るのですが、それぞれに固有の勤務パターンがあり、数年ごとにがらりと生活が変わります。

防衛省に勤務すると…

まず、防衛省に勤務するとほぼ帰ってきません

5時過ぎに起きて6時前に出勤、11時過ぎに帰宅して12時過ぎに就寝___そんなパターンを繰り返してヘロヘロになるので「職場には泊まり込む場所があり、衣食住賄えるようになっているので、そちらを利用して欲しい」と思えます。

そちらの方が、通勤時間分もしっかり寝て体力を温存してくれるので、妻としても安心できます。

 

「今日は帰るよ」と言われて夕食を用意したら「やっぱり無理~」となることも多かったので、だんだん期待しなくなります。

愛情が薄れるとか言うのではなく。

「そういう仕事なのだ」と納得すれば、腹も立たなくなるものです。

 

実働部隊で勤務すると…

逆に、実働部隊の勤務では自宅にいる時間が増えます

官舎から職場が近いことが多いので、通勤時間が短く、フライトはあっても体力的には楽かもしれません。

何事も起こらなければ、淡々とそんな日々が流れていきますが。

何かが起こったときには、この仕事ならではの大変なことがどっとおしよせてきます。

 

幹部自衛官の嫁の試練~災害派遣は家族も試される~

繰り返される地震や台風・水害などの自然災害で。

担当する部署が災害派遣になると、ほぼ“行方不明”になります。

どこに言っているかもわからない場合もあり、さらに、個人的にも連絡はつきません。

LINEに既読が付かなくても、文句は言えないのです。

 

彼ら自身に何かが起これば、職場から連絡がきます。

そうした便りがないのであれば「無事で、どこかで働いている」のだということですから、信じて待つしかありません。

東日本大震災での体験談

そして忘れられないのが東日本大震災です。

当時防衛省に勤務していて、連絡が取れたのは三日後(こちらからは「無事です」とメール済)。

自宅に戻ってきたのは10日以上経ってからでした。

 

しかも、計画停電で電車が動かなくなると困るから、と翌朝からまた出勤しっぱなしです。

被災地のことを思えば、一時帰宅ができただけでも良しとしなければ、と腹を括って送り出しました。

 

何度か経験していると、しだいに夫とその仕事との“距離”の取り方を学ぶようになりますが。

こういう状況を「寂しい」と思ってしまう人にはしんどい状況かもしれません。

 

よく、災害派遣で出動している自衛官たちがガシガシ働く姿を見て「私も守って貰いたい!」と思う女性が多いようですが。

彼らは、何か起こったら真っ先に飛び出していきますよ。

家族は自立と自活を求められます

逞しくなかったら、彼らの嫁はやっていけません(笑)。

 

幹部自衛官のお給料や年収は?~責任とお金の問題~

幹部自衛官は割に合わない!?

幹部は、どんどん背負うべき責任が増えるのに、お給料はそれほど上がるわけではありません。

 

正直「割りに合わない」と感じます。

 

政権が変わった時期に低く抑えられてしまった給与体系は、回復しているとは思えませんし、将来的な見通しもそれほど良いわけではないのです。

でも、責任は増えるし、それに伴う出費も増えていきます。

そりゃ一般的なサラリーマンのお給料よりは高い金額を頂いています。ですが、それ以上に責任が大きいように感じます。

 

幹部自衛官の意外な出費事情

意外なことと思われるかもしれませんが。

 

結婚式のご招待をいただくと複雑な気持ちになります。

 

私たちの世代では、上官の方に来ていただく時には交通費やホテル代も招く側が負担したものですが。

今はそういう申し出が随分減りました。

部下の方が、遠方の出身地で式を挙げる時に招かれても、ご祝儀と交通費で10万円以上吹っ飛ぶことが珍しくありません。

シビアな話ですが。

 

子供が進学する時期にこうした出費は正直痛いです。

そういうことをした人のことは、いろんな意味できっと忘れないと思いますよ。

これから結婚式を控えている人は、そうした部分での気遣いも忘れずにしてくださいね。

 

幹部自衛官が出世して偉くなると、さらに苦労が…

幹部自衛官は、最初から指揮官になるべくして教育されていきます。

もちろん、そのために厳しい訓練を受けて「その局面ごとにもっとも正しいはずの判断をし、命令を下すための能力」を磨いているはずですが。

だんだん階級が上がってくると、上意下達が当たり前になってくる傾向があります。

 

それこそがまさに、私が結婚した時に「今の私くらいの年齢に達していた、大先輩の奥様方から受けた忠告」だったのです。

年齢を重ねると、ひとの話を聞かなくなるから気をつけなさい」と。

 

もともとの性格にもよりますが。

環境というのは怖いもので…自衛隊というある意味“閉鎖空間”で人生の大半を過ごしていると、そういうヒエラルキーが沁みついてしまうのかもしれません。

ある意味、職業病ともいえますが…家族は部下ではありませんので、適度に反論もし、適度に軌道修正もし、世間一般とのズレを矯正しつつ暮らしています。

 

ただ、現在の若い世代はまた雰囲気が異なるので。

早い段階から夫とのコミュニケーションを大事にしていると、良い夫になってくれると思いますよ♪

 

幹部自衛官が夫だと妻は幸せ?まとめ

どんな仕事でも職種でも、最後はやっぱりそのひと個人の性格がポイントになるのかな、とは思いますが。

良くも悪くも、幹部自衛官というのはちょっと特殊なのだなぁ、ということを年々感じるようになっています。

 

ただ、こちらも負けていないので、何事かあっても「受けて立つ!」くらいの心構えで相手を見ています。

いろいろなトラブルや、災害、事故など、人の命がかかわることも沢山見てきました。

そのたびに、嫁たちも鍛えられている気がします。

 

幹部自衛官との結婚生活は“修行”です。

この暮らしで得たものは、ちょっとやそっとの事では動じないだけの逞しさと、精神的な柔軟性・瞬発力・判断力___ほかの世界では味わえないかもしれない同業嫁との連帯感、そして全国に展開している大切な人脈。

それは20年に及ぶ生活の結果、今の私が見ていることなので。

これからの世代はまた違うものが見えるかもしれません。

 

いずれにしても…「幸せにしてほしい」ではなく自分が「幸せになる」というスタンスで臨むことが大切だと思います。

構えずに、考え過ぎずに、パートナーとの暮らしを楽しんで欲しいですね。

 

ちなみに、私自身が「今の夫と結婚して幸せか?」と聞かれたら、「幸せです!」と答えますよ。

なんだかんだと書きましたが、やはり旦那と結婚していないと経験できないことをたくさん経験できましたし。

そして何より「国のために働いている夫」は、彼にしかできない仕事をしているのだと思うと大変誇らしい存在です。

 

むしろ「夫の幸せは私が守る!」くらいの気持ちでいるといいかもですね。あと、普段は忙しい夫ですが、休日は家族を大切にしてくれる良い夫ですよ♪

 

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