航空自衛官はその仕事に於いて扱う物がちょっと特殊だったり、勤務地がへんぴな場所だったり、と民間人に比べて“恋愛”に対するハンディが少なくありません。
プライバシーが制限された環境下で職場に近接した宿舎に住み、日々精勤している自衛官にとって、仕事はほぼ生活、そして人生そのものです。
そういう事情があることを理解していないと、まず知り合うこと自体が難しく、そこから先に続くはずの交際や結婚といった発展性も望めません。
「好き」になったのが航空自衛官だったら、まずは腹を括ってその人とその仕事を理解していきましょう。
というワケでこの記事では航空自衛官妻である私が「航空自衛隊と付き合うとどんな感じなのかの恋愛事情」を紹介しています。
航空自衛官である男性が気になっている女子の皆さん、ぜひ参考にしてくださいね。
航空自衛官と付き合うとどうなるの?彼らの仕事内容は?
自衛官の仕事の多くは特殊なものです。
場合によっては「仕事中に扱っているものや、していること」を同僚やその関係者以外の人に話すこともできません。
家族にすらフェイクの話をしている場合があるほどです。
年齢や階級、職種によっては基地の中(営内)に住んでいて、好きな時に外出することもままならないという場合もあります。
日常的に「ちょっと顔を見たい」とか「お茶したい」という軽いデートも難しい、そんなお仕事です。
自衛隊独自のシステムで、数か月単位で研修のために学校に入ったり(入校=にゅうこう、と言います)、演習(部署により定期的に行われます)が始まると連絡もつかなくなる場合が多々あります。
災害派遣で呼び出されたらそのまま一週間くらい行方不明も普通にあり得ます。
本人の意図に寄らず、情報管理が厳しい状況に置かれれば、LINEのレスどころか既読もつかない場合があります。
民間の男性なら即フラれてしまうところでしょうが、これはもう職業上仕方がありません。
彼らの仕事は“国防”であり、そこにあるのは“非日常”です。
一般人の理解を超えて当たり前、と思っておけば、腹も立ちません。
航空自衛隊との恋愛事情~デートするのも実は大変!~
独身自衛官は寮内に住む
自衛官は、若い間は基地の中(営内)に居住している場合が殆どです。
ある程度の年齢になって、教育期間が終わり、階級が上がって営外に居住する場合もありますが、20代前半まではほぼ職場直結の集団生活です。
自動車の所持も、ある程度までは許可されません。
起床から消灯まで生活時間が規定されていて、課業時間が終わっても国家試験など資格取得のための勉強や論文作成といった課題が多く、平日はなかなか基地の外に出られません。
そのため、今は基地の中にファミリーマートなどのコンビニや居酒屋などが作られていますが、基地の外に出るには外出許可・外泊許可といった手続きが必要になります。
並べてみるとダメダメ尽くしなことばかりですが、昔と違って、携帯電話、スマホの普及とNSNの発展は自衛官たちの恋愛事情を大きく変えました。
既読やレスがすぐにつくかは別にして、連絡と意思表示は自由にできるようになったのです。
長く付き合えるかどうかは女性しだい?
一見“面倒”にも思われる自衛官と恋愛ですが、こんな事情だからこそ「女性側のアクション」がそのお付き合いを左右していきます。
多忙を極めているのであれば、月イチくらいで週末のデートを充実させるプランをたててみるとか。
好きなものをリサーチして、ちょっとした差し入れをするとか。
会えないときには自分も何か勉強をして将来的な資格を目指してみる、など。
「会えない時間をいかに有効に使うか」が長く付き合うコツと言えます。
自衛官は階級によってそれぞれがキャリアアップを義務付けられている職業なので、パートナーとしてそうした部分を理解していくのがとても大切です。
それを試練と思うか、お互いの気持ちを確かめ合うチャンスと思うかで相手に対する感情も変わってくるかもしれません。
会えない時間が長ければ、顔を合わせられるデートの時間の大切さも一層実感するというものです。
航空祭は職務中の彼を見るチャンス
職場によっては「一般向けに基地内で公開するイベント」もあります。
大きな基地なら航空祭や納涼祭など、それ以外にも家族や親しい人を招待して見学する機会なども設けられます。
空自では一般を対象にしてヘリコプターなどの体験搭乗などのイベントもありますので、応募してみるのも良いですね。
制服姿で働いているところを見られる貴重なチャンスです。
フェンスの外で自分とデートしている時とは違う顔が見られるかもしれません。
最近は部隊毎にTwitterなどSNSのアカウントを取得して広報に力を入れているところも多いので、そうしたイベント情報なども収集しておくと話題にもしやすいですね。
職場の同僚の人に紹介してもらったり、客観的な彼の話を聞くチャンスです!
遠距離恋愛の覚悟
航空自衛官は、全国各地に転勤する可能性の高いお仕事です。
防衛省など東京都内の職場もありますが、「基地はだいたい地方の交通の便が良いとは言えない場所」が多く、また通常でも転勤は2~3年から数年に一度は発生します。
教育期間中はもっと短いスパン、数か月単位であちこちの基地の教育隊を渡り歩くことも珍しくありません。
航空自衛官との交際は、ほぼ遠距離恋愛になります。
その覚悟がなければ、お付き合いは難しいでしょう。
逆に「自衛官と付き合うことで普通だったら訪ねることもないようなレアな場所に行ける」、「その土地ならではの楽しみを二人で分かち合うことが出来る」そのようにボジティブにとらえましょう。
それくらいのフットワークの軽さと逞しさを身につけていれば、そこから始まる転勤族の暮らしも十分にこなしていけるはず。
彼の赴任先が飛行機の距離なら、航空会社のクレジットカードを作って生活全般の支払いを集約してマイルを貯めて航空券代を賄うとか。
離れている間にも出来ることはいろいろありますね。
航空自衛官の恋愛事情まとめ
航空自衛官との恋愛は「放置されたり待たされたりがデフォ」です。
自由にならない時間も長いですが、お互いが一人でいる間もしっかり勉強したり楽しめる逞しさがあることが大切です。
その間に、例えば在宅勤務で使える資格などを取得しておくことをお勧めします。
そうすればいずれ結婚して転勤について回っても、「子供を育てながら全国どこでも自分で経済力を保つ」ことも出来ます。
先を見据えて、自分を磨きつつその時間を過ごしてみてください。
そうすることで自分に自信がつき、恋愛と結婚に具体性が見えてきますよ。